前書いてたものの書き直し。ただ垂れ流すだけのどうでもいいような小説部屋。なんとも言いがたい内容を作ってます。
COmayo-29
Starrain:08
2008年 05月 10日 (土) 01:22 | 編集
 人気のなさそうな所を探して、ルノは安心できる場所に一人座り込む。人が多
い所は苦手だと改めて実感した。研究室は少人数だったから、まだ気が楽だった

 似たような能力を持つ者が居たからまだよかった。実際馴れ合う事はなかった
が、同じ境遇に立たされているという妙な連帯感があったのだ。今はそれがなく
、下手に力を使うと奇人扱いをされそうで、いたたまれない。
 最大のコンプレックスを指摘されているみたいで、その場所に居てはいけない
ような気にさせられてしまう。
 この場所から逃げたいと気弱なことまで考えてしまう自分。居場所がないので
はないかと、ネガティブな事を考えてしまう。例えここから逃げたとしても、帰
る場所すら見つからない。絶対にあの男のもとには行きたくない。
 膝を抱えてぼんやりとしていると、少女のぶっきらぼうな声が上から降ってき
た。
「あ、居た居た」
 非常階段を降り、手には袋を持つ彼女は、ルノの目の前までやってくるとその
袋を彼の前に突き出した。
「ねね、皮剥いてくんない?」
「は?」
「私、栗好きなんだけどさ。皮剥くのが嫌いなんだよね」
 左側にどかっと腰をかけ、少女はルノに袋を持たせた。「毎回送られてくるの
」と1つ取り出す。
「でもなかなか皮向けないからさ」
「………」
「あんた、中身きれいにしたまま皮壊すのってできる?」
「出来るけど…」
 言われた通りにルノは手の平の栗に軽く力を集中させると、まるで脱皮するか
のように栗は実だけの姿を見せた。
 少女は嬉しそうに歓声を上げる。
「凄っ!嬉しい〜」
 その栗を一口で頬張ると、「あんたも食っていいよ」と微笑んだ。
 呆気にとられるルノ。
「気にすることないよ」
 食べながら、彼女は呟く。
「周りを気にしてるみたいだからさ。人がいる分色んな奴居るから、あのクラス

「………」
「食っていいって。遠慮しなくていいよ」
 私全部食っちゃうじゃないと皮が剥かれた栗をひたすらルノから取って言う。
「私はリコ。よろしくね」
「…あんたも、普通に力あるんだよな」
「んー、まあ、そんなにたいしたもんじゃないけどね。怪我とか治す程度のもん
だから、あれば便利かなって思う位」
 リコの後を追ってきたヴィルナードは、ようやく見つけたあと言わんばかりに
ルノの右隣に座り込む。
「なあんだ、来たんだ」
「あいつらビービー文句言ってたわ」
「言わせといたらあ」
 うるさいクラスメートよりも栗が大事らしく、暴言を吐いても聞いても気にな
らないようだ。
「よく食うな」
「皮剥いてくれるからさ。すぐに食べる事できて嬉しい」
 自分の能力に嫌気がさしているルノに対しての彼女の優しさを感じた。ヴィル
ナードは剥かれた栗を一つ口に含む。
「すぐ食えるっていいな」
「いっつも苦戦してるもんね」
 もぐもぐと普通に口に入れていくリコに、ヴィルナードはふと疑問に思ったこ
とを問う。自分が今感じる事をそのまま。
「なあ」
「ん?」
「喉…渇かね?」
 リコは飲み物無しで連続で栗を食べ続けていたのだった。
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