前書いてたものの書き直し。ただ垂れ流すだけのどうでもいいような小説部屋。なんとも言いがたい内容を作ってます。
COmayo-29
Starrain:09
2008年 05月 13日 (火) 23:13 | 編集
 普通に授業が終わり、ルノは通常の制服を受け取る為に職員室へ向かう。今ま
で隔離されたような場所に居た為に職員室の位置がいまいち分からず、ヴィルナ
ード同伴で案内された。
 研究室の特殊な制服を見ると、他の生徒はルノを敬遠してしまうために通常の
制服を着用するようにと言われたのだった。
 どちらかというと小柄で華奢な体型のルノ。破壊の力など持っているようには
到底思えなかった。
「お、来たか」
 ルノの姿を確認するなり担当教師は、机からビニールに入った数着の制服を出
して彼に手渡す。
「お前は付き添いか?」
「そうっす」
「ちゃんと面倒見てくれてるな」
「面倒じゃないから余裕だよ」
 サイズはちゃんと合ってるか確認しろよとルノに言い聞かせると、着替えるな
ら指導室使えと鍵をヴィルナードに手渡す。
 ヴィルナードはルノに「行こっか」と、にっこりと微笑んだ。

 指導室に行く途中、ルノはふと歩く足を止める。ヴィルナードは彼の視線の先
にあるものを見た。
 昨日会った、黒いスーツ姿のルノの保護者がそこに居た。
 二十代後半位だろうか、改めて見ると保護者にしては若すぎるが、自分達より
は遥かに大人に見える。
 男はこちらの姿を確認すると、「ああ」と自分から声をかけてきた。ルノの表
情は若干曇ったが、ヴィルナードがそれに気付く事はなかった。
「ルノと仲良くしてくれているみたいで安心しました」
「いえ…同じクラスだし大丈夫です」
 そうですかと冷静そうな外見に似合わない優しげな顔を向けると、彼はルノに
目をやった。
「当分の支援金を支払いに来たんだ」
「………」
「仲良くしてくれる人でよかったな、ルノ」
 男がルノの頬に手を当ててゆっくり撫でると、反射的に彼は男の手から逃れた
。異常ともいえるような反応を、ヴィルナードは見てしまう。
 嫌いなのは分かるが、すぐに体が反応する程の過剰な嫌がり方だった。
「おやおや…嫌われたものだな」
 ルノは男から目を逸らし、床に視線を落とす。世話をしてくれているはずの相
手を嫌うとは、どういう訳なのかとヴィルナードは疑問に思ってしまった。
「まあいい。ルノ、後でゆっくり話をしよう」
 落ち着いた声でルノに言い、男はヴィルナードに一礼をして一般用の昇降口へ
立ち去っていく。大人の振る舞いだなあと呑気に考えるヴィルナード。
 ルノは持っていた制服を抱きしめ、縮こまるように身を固くしていた。
「…ルノ?」
 様子がおかしいことに、今頃気付いたヴィルナードは、ルノの顔を覗き込む。
どう見ても、あの保護者を恐れているような反応だ。
「え」
 しばらくすると、ルノはヴィルナードの問いかけに気付いたらしく、我に返っ
て茶色い瞳を彼に向ける。平静を装おうとするが、かえって不自然に見えてしま
うのをルノは分かっているのだろうか。
 思い出したみたいに彼は制服を着替えてくる、とヴィルナードから鍵を受け取
り、急いで指導室へ足を進めた。
Comment
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL :
comment :
password :
secret : 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright (C) COmayo-29 all rights reserved.
designed by polepole...